腹黒王子の甘い寵愛。

2人のおかげで女子たちはどこかへ行ってしまった。

女子たち、と言っても……さっきの、気の強い女の子のグループの子たちだけど。


基本的にうちのクラスはいい子がいっぱいだと思う。みんな優しいし。


「瑠奈、大丈夫?」

「美波ちゃん!う、うん……!2人とも、ありがとう!」

「ううん、私たちは別にいいよ。瑠奈が平気なら」

「萌ちゃん……」


2人とも、優しすぎてもう泣けてくる……。


「それよりさ、なんか肌の調子悪いよ?悩みでもある?」

「へっ……あ、う、うん……実は」

「話聞くよ。サボろっか」

「いいの……?」

「「当たり前じゃん」」

「2人とも……ありがと愛してるよ……!!」

「はいはい、私たちもだよ」

「ふふっ、当然じゃん〜」


こんなに優しい2人に出会えて、私は幸せものだ……!!


ということで……女神のような2人と、屋上へと向かった。


さすがにこの時間には誰もいなくて、ベンチに座る。


「それで?どうしたの?」


美波ちゃんにそう聞かれて、息を呑んだ。


「あの、ね……絶対にバラさないで欲しいんだけど……」

「「うんうん」」

「私、朔くんから告白されちゃったんだ……」

「「……え?」」