腹黒王子の甘い寵愛。

「可愛い……もしかして桜井瑠奈か?」


な、なんで私の名前……!!


「お前が噂の……っ……」


ど、どうしてそんなに顔を赤くするの……?

よくわからないけれど、許してもらえたのかな……??


「謝罪はしただろ。もう用はない」


朔くんに抱き寄せられながら、引かれて歩く。

さ、朔くんとってもいい匂い……!私の好きな、石鹸の匂いだ……!!

って、そうじゃない!!


「お、おい待て」

「なんだ」

「お前たち、なんでここにいるんだ?」

「は?関係ないだろ」

「ここは男子寮の一部だろ」

「ああそうだが立ち入り禁止の場所だ。お前こそなんでいる?」


ピリピリとした空気が流れる。

な、なんだか2人とも怒ってる……?とっても怖い顔しながら、話をしてる……。


「ただのサボりだよ」

「……僕たちの関係を公言したら、どうなるか覚悟しておけよ」


さりげなく距離をおこうとしていれは、グイッと肩を寄せられてそう言われてしまった。


ぼ、僕たちの関係……?私たち、ただの友人なんですけど……。