腹黒王子の甘い寵愛。

***


数時間後。


時刻は0時。


特別に広い寮の部屋の中で、机と睨めっこしている。

ふと時計を見ると、その時刻だった。


そろそろ眠りたい頃だな……朝、授業前にあの場所へ行きたいから。


生憎片付けるものが多いので、そうには行けそうにないが、少なくとも一時には寝ることが叶うと思う。


瑠奈は今、寝てるんだろうな……。


可愛い顔を拝みたかった。


ボーッとそんなことを考えてしまえば、5分も経ってしまった。


やばい……瑠奈のことを考えると止まらなくなる。


さっさと仕事をしてしまおう。


テキパキと仕事をこなして、その日は一時に眠りにつくことが叶ったのだった。



次の日。


学校内で、最近少し騒がれる。


“桜井瑠奈が東峰朔に近づいている”と。