目をギュッと瞑って、それだけ伝えた。

朔くんは顔を真っ赤にして、口元を塞いでいる。


恥ずかしくてたまらなくて、私も手で顔を覆いしゃがみ込んでしまった。

これがただ、甘いラブストーリーならどれほどよかったことやら、朔くんは私に近づいてくる。


「それ、本当?」

「嘘なら言わないよ、こんなこと……」


いくら、朔くんがあまりに本気で私のことを好きみたいにしているからとは言え、からかわれているだけだと思ってしまう。

だから私、片思いになるのかな……?なんて心配しなくてもよかったようで。


「あはっ……可愛い。俺も好きだよ、愛してる」


包み込むように、朔くんに抱きしめられる。

包容力がすごすて、落ち着いてなんだか眠くなる始末だ。