腹黒王子の甘い寵愛。

「っ、思い出したのか?」

「うん!」

「……そん時からお前のこと、気になってた」

「へっ……?」

「だから実質、アイツより俺の方が先に好きだった、ってことだ」


アイツとは、朔くんのことだろうか……?

好きに、時間なんて関係ない気がするけど……。


「そ、そっか」

「で……今日はなんでアイツ、いないんだ?」

「えっ?あ、け、喧嘩した……」

「喧嘩?」

「うん、推しのことを侮辱されちゃったの……私の家で飼ってるペットの猫くんなんだけど……」

「それはひどいな」


思い出したことといい、桐谷くんも猫のこと、好きなのかもしれないな。


「ひどいよね……!!」

「ああひどい。俺だったら絶対そんなこと言わない」

「本当……?」

「ああ、猫は好きだからな」


なんだか……怖いイメージがあるのに猫が好きだなんて、さくくんといい2人ともギャップが可愛いな。