次の日。


「きゃっ……!!?」

「あ……ごめん瑠奈、だけど我慢できない」

「だ、だめだよ朔くん……!!我慢して……!」

「無理だよ、こんなに可愛い瑠奈みたら、たまんない」


現在私は、ソファで朔くんに押し倒されていた。


一緒に映画でも観ようと誘われて、いいよっと微笑んだら写真を撮らせてくれと頼まれてしまい……。

挙げ句の果て、足をクッションに引っ掛けて2人で盛大にソファにダイブしてしまったのだ。


「瑠奈の可愛い瞬間、いっぱい収めたいんだ」

「もう、だめったらだめ———!!」


近くにあったクッションを投げつける。


「ぶはっ」

「わっ……!!ご、ごめん!」

「だ、大丈夫」


思ったより力がこもっちゃって……。

申し訳ない気持ちでいっぱいになる中、朔くんの鼻が赤くなっていることに気がつく。


急いで冷蔵庫まで走って、保冷剤を持ってきて元々持っていたハンカチで包んだ。


「クッション投げつけちゃう瑠奈も可愛い……」


ボソッと何か呟いた朔くんのことなど気がつく暇もないまま、急いで鼻に保冷剤をそっと当てた。


「ご、ごめんね……大丈夫?本当にごめんなさい……」

「全然気にしてないよ。むしろご褒美だから安心して」

「えっ?」


ご、ご褒美?