腹黒王子の甘い寵愛。

「じゃあその代わり、今度俺とデートしてくれ、瑠奈」

「……へっ?で、ででで……デート!?」


だめだよ?わかってるよね瑠奈と言わんばかりのにこにこした表情を浮かべながら、無言でこちらに何か訴えてくる朔くん。


「か、考えておくね〜」


あははと苦笑いしてどうにか誤魔化した。

デートのお誘いなんて、久しぶりだなぁ。


高校に入って……いや、朔くんと会ってからそういうの、なくなったから。

とてもしつこい人もいて大変だったから、どういうわけか助かってはいるけれど。


秋山さんが、にっと微笑んで行ってしまった。


朔くんと2人きり。


先ほどからずっとだったけれど、ものすごく視線を感じでいた。

それも色々なところから。