私のこと愛しすぎだよ、結多くん。





「えー、そこまで盗み聞きしてたとか。趣味わるー」


「別に私たち、結多の悪口言ってるわけじゃないよ?朝比奈さんはいつも結多に構われてるから勘違いしてそう思ったかもだけど」


「そうそう。あたしらからしたら普通ってか、そんな言われることでもないよねー。行こ、マキ」



わかってたよ、こうなるって。
わかってても私は言いたかったの。


結多くんは何度も何度も私に光を照らしてくれたから。

蟻だって蟻らしく、陰ながら彼の力になってみたかった。



「……結多くんパワー、すごいな…」



へいき。
つらくない、そこまで傷ついてない。


握った画用紙。

もう1度目に通すと、ほら、笑顔にまでなれちゃう。


言えなかった後悔よりも、言ってからの後悔のほうがマシだって思える。



「お母さん、私……、アルバイトとかしてみようかな」


「アルバイト?やめときなさいって。なにか欲しいものでもあるの?」


「…ううん。そういうわけじゃないけど、」