私のこと愛しすぎだよ、結多くん。





そういえばそうだった。

穂乃花ちゃん、カレー作りでも楽しそうにしてたっけ…。


だから今も名前で呼ばれているし、偶然が引き合わせてしまった偶然があった。



「ほんとはセットアップで揃えたかったんだけど、お姉ちゃんに似合わないとか言われてさ~」


「…ふふふ」


「やっぱりほのかちゃんみたいにふわふわ系じゃないとダメなんだなーって」



それからはもう、押された。
きっかけさえあれば流れちゃう。

穂乃花ちゃんに笑顔が戻ったんだからと、友達として背伸びをして。


気づけば芝生に敷いたビニールシート。

バドミントンを楽しむ女の子と、ビニールシート上で会話を楽しむ女の子に分かれた。


私はというものの、そのファッションブランドの名前すら知らないため、手持ちぶさたに意味もなくリュックを漁ったり。



「このみちゃん、実はこのお菓子カード付きでさ。なにが出るかな?」


「…なんだろう」


「…ちなみに俺はね、このキャラクターまったく知らねえの」


「……そうなんだね」