私のこと愛しすぎだよ、結多くん。





でも、でも。

戻ってきた緊張が、私たちの子供のような笑顔をピタリと止めてしまった。



「パパに任せろ娘たち」



ブランコからお尻を持ち上げかけた私たちを制するように、結多くんが向かっていった。


同じクラスの女の子が2人、隣クラスの女の子が2人。


私たちには未知の世界。

ぜったい、永遠と、分かりあえなくて、私たちがどう頑張ったとしてもあんなふうにはなれない世界。



「あたしたちこれからバドミントン!一緒にやろうよ結多!」


「てか来てるなら言ってよー。メッセージ送っても既読すらつけないしさ~」


「珍しい組み合わせすぎない?他にも誰か来るの?あのふたりと結多って、ちょーウケるんだけど!」



たぶん、その言葉が駄目だった。
最後のやつ。


“ちょーウケる”


私も耐えられそうになかったけれど、それより先にブランコから立ち上がってしまったのは穂乃花ちゃんだった。