私のこと愛しすぎだよ、結多くん。





「やべえ……、優しすぎる、世界が優しすぎんだけど優しい世界すぎんだけど。これ完全にアレのアレだわ、休日に娘たちを連れてやって来た公園にて控えめ姉妹を見守るパパの気持ちだわ…、
これは嫁になんか出せるわけねえって、お父さんは許しませんよそんなの」



カシャカシャカシャカシャカシャ。
と、連写。


荷物が置いてあるブランコ前のベンチにて、座りながら私たちにスマホカメラを向けるは結多くん。

「あとで送る用ね」と言いながらも、明らかに撮りすぎていた。



「てか私服も天使かよ…、パンツ派ね、それもいいな…、思ってねえよスカートでチラリズム期待してたとか、んなの決して思ってねえよ昨日までは」



そんな結多くんのカメラが若干、私寄りに見えるのは気のせいかな…。


だとしても穂乃花ちゃんと念願のブランコ。
ひとり占めならぬ、ふたり占め。


中学の頃の友達はやっぱり、みんな高校で新しい友達に出会ったみたいで。

連絡も滅多になくて、私も私で穂乃花ちゃんが唯一だから、新しいお友達を大切にしようと思った。