私のこと愛しすぎだよ、結多くん。





私が結多くんの立場だったら、すごくすごく勿体ないことしてるって言えちゃうもん。



「あっれえ!!奇遇!!偶然!!!このみちゃんと桐山さーん!!」



すると、私が声をかけるより先に気づいた結多くん。


手、ぶんぶん振ってくる……。

ここまで奇遇と偶然という言葉が似合わない人もなかなかだ…。



「えっ、もしかしてふたりもブランコ?実は俺もなんだよねえ~。まじくそ楽しいよね、
ブランコでしか分かりあえない関係ってあると思わない?俺は思うね!!」


「「……………」」



足元に置かれているクーラーボックス。
保温の効く小型のクーラーボックス。

やっぱり誰かとピクニックの予定でもあるんじゃないかと思うほどの、準備。



「結多くんもここでお友達と遊ぶの…?」


「うんうん。遊んでたよ100匹ほどと」



さすが結多くん。

もう友達100人も作っちゃったんだね、とは返せなかった違和感。