小ぶりで控えめなアヒル口が、なんともこのみちゃんしか許せない日本語を組み合わせてきた。
どんな夢を見てるんだ俺の天使。
できれば無理にでも入り込みたいくらいだけど、まだ今の俺には取得してない力だから断念。
「ぽけ……、ぽ…け、」
「ん?ぽけ?」
「ぽけ……っと、」
「ポケット…?」
ごめん、このみちゃん。
俺はほら、自他共に認めるド変態だから。
こんなときにこんなこと思うのはマジ俺でしかねえけど、なんかこれ、スカート捲るとかよりもハレンチじゃね?
とか考えながら、このみちゃんのジャージのポケット。
さりげなく手を突っ込んで、ハンカチやティッシュではない何かを取り出した。
「…………」
「…がんば……れる…ね、…このみ」
まてまてまてまて。
追い付かない。
待ってくれって、働けって俺の理解力。
おいこら停止してんじゃねえよお前は年中無休だ。



