私のこと愛しすぎだよ、結多くん。





俺にとっては特別だった。

俺にとっては初めてなんだよ、ぜんぶが。


あんな子に出会ったの、初めてだった。

可愛いと思えた女の子は、見ているだけで幸せな気持ちになれる女の子は。


それだけでいいんですよ十分なんですよ俺が欲しかったものはこちら。


だってこれ俺の物語でしょ主人公俺でしょ俺を見たくて皆様いらっしゃってるんですよね?

少女マンガに出てくるような運命の出会いなんかいらない。



だって、



前世から、そして来世まで一緒だよ俺たち───って、無理やりにも運命を繋げて作ってしまえるのが結多じゃん。



「似合わないよ…、私なんかは…男の子におんぶされるのも……にあわないの」


「弱味を握っているんじゃないかって…言われるくらいね。それくらい、わたしとゆいたくんは、ちがうみたい……」


「結多くんがたかいたかい空に輝く太陽なら…、私はひくいひくい地面の、もっと下に暮らす……蟻だよ」