もちろん、そういうことはおくびにも出さない。

 可愛げのないこと、不快に思うであろうことばかり口走る。

 きっと彼は、不愉快だったり面白くないと感じているはず。

 だけど、それが契約。わたしは、悪女であることが大前提。だから、悪びれずに可愛げのない態度を貫いている。

 チャーリーとの楽しいひとときとは別に、違う意味で楽しいひとときをすごすことがある。

 それは読書、といいたいところだけど違う。もちろん、読書も楽しんでいる。だけど、それはチャーリーといっしょにということが多い。ひとりで本を読むのは、夜眠る前に寝台で横になっているときだけ。とはいえ、たいてい読み始めてニ、三行くらいで眠ってしまっているけれど。