「お二人とも、お茶が入りましたよう」
 ラナの言葉を合図に私はネル君を連れてイートインスペースの椅子に座る。
 目の前にはお茶が入ったカップが置かれ、ソーサーの上にはキャラメルでコーティングされたスライスアーモンドがたっぷりのフロランタンが添えられている。
 配膳し終えたラナが椅子に着席したところで、私は二人を見回してから口を開いた。
「さあ、開店初日のお疲れ様会をしましょう! 二人とも、今日は本当にありがとう」
 私は細やかなお疲れ様会でお茶やフロランタンに舌鼓を打ちながら、楽しい一時を過ごしたのだった。