甘くて優しい青春恋物語 ~一途なプレイボーイはワルい男へ方向転換?~

「分かってるって。」

 俺だって、良い報告したいし。

 せっかくアドバイス貰ったんだから、無駄にしたくない。

 その手を使って杏が許してくれるか……謝る隙をくれるかは分かんないけど、やってみる価値はある。

 ……やってやる。



 けど、問題はいつその話をするかだった。

 杏は俺と話したくないオーラをあからさまに出しているし、迂闊に下手な話はできない。

 こういう時は大抵ほっとけばいいけど、彼女だからほっとけないし。

 かといってむやみに話しかけでもしたら、冗談抜きでぶっ飛ばされちゃいそうだし。

 そんな微妙な狭間を行き来して、うーんと考える。

 そのせいで丸一日経ってしまっていたけど、結局良い案は思いつかず。

 物で釣るような真似はしたくないし、嘘を吐くわけにもいかない。杏はそういうの嫌うから。

 消去法で考えようとしても、俺の拙い頭じゃ思い浮かべるだけで限界。

「はぁ……どうするかな。」

 おもむろにそう吐き出して、お馴染みの廊下を歩く。

 少し歩けば気分転換になるだろうと思って、放課後人気のない校舎を散歩する。