甘くて優しい青春恋物語 ~一途なプレイボーイはワルい男へ方向転換?~

 それと同時に授業の始まりを告げるチャイムが鳴り響き、もう一度ため息を吐いた。

 ……面倒なのに、なぁ。

 いくらワルい男を演じるって言っても、ここまでしなくてもいいのに。成績下がるだけだと思うけど。

 ぼーっと頭の片隅で考えながら、もう仕方ないと割り切る。

 ええい、さっさと見つけてこようっ。

 そして早く授業に戻らないと、成績がどうなるか分かんないしっ!

 半ば投げやりな気持ちを抱きつつも、私は急ぎ足で校舎内を歩きだした。



 はぁ、はぁ……はー、やっと見つけた。

 十数分歩いてやっと視界に入った乾に、呆れた息を零す。

 こいつ……寝てるし。

 乾はこの、いかにも日当たりがよさそうなところでお昼寝しているらしい。すやすやと、それはもう気持ちよさそうに眠っている。

 それがなんだか、癪に障った。

「乾! 早く起きて!」

「……やだ。」

「やだじゃないって! もう授業始まってんの! ほら、早く!」

「だーかーらー……もうちょっとだけ、こうさせろよ。」

「ひゃ……!」