月くんを好きだと思うほど,逢えない時間に思い出してしまうほど。

私は疲れると感じる。

好きな人のいる見向きもしない人を未練がましく想っているのは,無駄だし不毛だし自分が可哀想だとも思う。

なのに,まだやめる気にはなれない。

そんな事を考える夜は,やっぱり上手く休まらなくて。

夢の中でまで何かに迷っていたような気がする私は,寝た気がしない程直ぐ起こされたと感じる朝に,ひどい頭痛を感じた。

たまにはいいでしょうと,即決して,1限目はパスすることにする。

どうせ最初は朝から体育だった。

動けるとは思えなかったし,見学するならそのものを抜けた方が意味がある。

保険医の先生は,幸いにも直ぐに休む許可をくれて。

何やら忙しそうに学校を空けると言い残し去っていった。

私は保険医すらいない1人の空間に安心して,迷いなく意識を手放した。