ああ、これで、最後だ。
「あのね、理乃。話があるの」
「うん」
「……もう理乃とは話せない」
「……は?」
「ごめんね、NOXのファンの子たちに言われたの。理乃の迷惑になってるって」
「紗羅っ、俺は……!」
「じゃあね、バイバイ」
最後は笑って理乃の目に映りたかったのに、若干泣き笑いになっちゃった。
ダッシュして家に帰って1人で泣く。こんなに辛いのは、私が理乃のことをまだ好きだから。
大好きだから。今まで通り、友達でもいいからそばにいたかった。もっと話したかった。
でも、私の幸せが好きな人を不幸にするなら、
私が傷ついてもいいやって思えちゃうから。



