超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。


女の子たちは嬉しそうにありがとう!と言って去っていった。


やっぱり私が理乃を好きになるなんて、身分違いだったんだな……。


次の日、久しぶりに理乃が登校してきて、放課後時間ある?って誘ってくれた。

だから私は、これが最後。と自分で自分に言い聞かせて理乃のところへ行ったんだ。

そこで全てを断ち切るつもりで。


放課後。私の家と理乃の家の真ん中ぐらいにある公園に待ち合わせて、理乃と話した。

「あの動画みたよ。理乃アイドルやるんだね!」

「あー、うん」

「言ってくれればよかったのに。急にやるからびっくりしちゃった」


「ごめん。紗羅はあれ見てどう思った?」

突然の質問に好きだなって思ったなんて言える訳もなく曖昧に笑う。