体が凍るような真冬、クリスマスイブにお父さんは、眠るように息を引き取った。
優しそうで暖かい寝顔には、薬で苦しんでいた頃のお父さんより幸せそうで、悲しみの中で少しだけ安心した。
そこからはお母さんの手伝いやお父さんの葬儀とかでとても忙しくて、先生が推薦をくれると言ってくれた月精高校を選んだんだ。
今、お母さんは仕事に専念していて、私とお母さん、2人で何とか生活できている。
「てゆーかさ、紗羅それで昼ごはんたりるの?いつもの2分の1に見えるんだけど…」
椎名ちゃんの声で一気に現実に戻された。危ない危ない、ぼーっとしてた。
脳を切り替えて椎名ちゃんが言った言葉を頭の中で反芻する。



