超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。


私、理乃のことが、好きだ。

この日から、私は理乃への恋心を自覚した。


でも、理乃は、違うよね。私より可愛い女子なんて星の数ほどいるし。


そう思って、理乃とはいつも通り普通の友達でいようと決意した。


「理乃あの人見て!すごくない!?あんなに歌って踊って……!かっこいいなぁ」

私が理乃と委員会の買い出しに行っている時、某有名アイドルが電撃ライブをしているのを偶然見かけた。


その人たちは激しいダンスと歌を両立させて観客の心を虜にしている。


単純に、あの鳥がきれい、とかいうイメージで話しただけなのに、理乃はなぜか真剣な眼差しだった。

「あーゆーのが紗羅は好きなの?」

「へっ、」

好きなのは、理乃だけだけど……。