甘えモードになる理乃はかわいくて、弟がいたらこんな感じかな、とか思って。
でも、理乃と仲のいい私を、女の子たちは気に入らなかったみたい。
「今日もないなあ……」
ほぼ毎日、上履きが隠されるようになった。
初めはロッカーとかに突っ込まれてただけだったけど、最近はトイレだったりゴミ箱に捨てられてたりして。
理乃くんと仲良くしてんな!ブス!
とかいう紙切れが入ってることも日常茶飯事だった。誰にも迷惑はかけたくなかったから、理乃はもちろん、友達にも相談もしないし、気づかれないようにしてたけど、
だんだん嫌がらせはエスカレートしていった。
冬の寒い日に、私の上履きが隠されるのを見て笑ってたクラスの子が珍しく話しかけてきて。



