超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。



「はるとくんとは話したこともないからそれも分かんな……」


「あいつの名前、今呼ばないで」

手で口を優しく塞がれた。その怖い瞳にコクコクと頷くことしかできなくなって。

結局好きじゃないのに付き合うのは失礼だと思って、今度あったら断ろうって決めた。

次の日、理乃と一緒にいたときにはるとくんと擦れ違って、返事をしようとしたんだけど、なぜかはるとくんは私の横、理乃を見て逃げていった。

それはそれはもう怖そうに。ヒッ……!とか言ってたし。横をちらりと見ると、理乃はなんでもない、いつも通りの顔をしてたから、なんだったんだろっていうのは今でも謎。


ときは経って私と理乃は中学生になった。