超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。


「ばか」

「言い過ぎだよ」

「ごめん」

以外にも理乃はよく笑った。私が数学をできないとき、テストでいい点をとったとき、誕生日プレゼントに手紙をあげたとき。


理乃がいっつもみんなに見せてるあの全てを拒むような表情を、私に見せたことは1度を覗いてなかった。


朝登校すると、靴箱の中に手紙が1枚入ってて、中には「好きです。付き合ってください」

って書かれてた。差し出してきたのは、当時女子から理乃に次いで人気のあったはるとくん。

サッカー少年で、爽やかで人当たりがいいから、理乃とは対象的な人だった。

なんてお返事するのが正解なんだろうって児童館でも考えてたら、理乃に見抜かれて。