「はいはい、よかったね」
椎名ちゃんは和やかに私を見つめながら、自分のアイスを上品に食べ始める。
美女がやると絵になるなぁ……。
って、見とれてる場合じゃない。溶ける前に食べちゃわないと!
「てか紗羅さ、来週の土曜日空いてる?」
「うん、空いてるよ?」
「あのね、実はその日小林くんと遊ぶことになったの。だけど2人じゃまだ話せるか不安だから、もう1人男子誘ってダブルデートしよう!」
椎名ちゃんはとてつもなく嬉しそう。これはもう協力するしかないよ!
「うん!いいよ!でも男子誰誘うの?」
「田浦凛音!凛音と紗羅、仲良いでしょ?」
委員会が同じだっただけで、そこまで仲良くないんだけどなって、言葉は飲み込む。



