「紗羅、好き、」
「っ、私、も」
何回も落ちてくる唇を受け止めていると、意識がなくなりそうになる。
「っ理乃、とま、って」
息が出来なくなって、理乃の熱い胸板を優しく叩く。「ごめん」と言って離れてく理乃。
自分で言ったのに、離れてく理乃が寂しくて、さっきの気持ちいいキスを思い出して生理的な涙が止まらない。
そのことを分かってか頬に手を滑らせて優しく涙を拭ってくれる理乃。
「よかった」
「なにが?」
「俺が10年くらい片思いしてた紗羅が、やっと俺の物になって」
またぎゅって抱きしめてくれる理乃。大好きな熱と匂いに安心する。
「ふふ。これからはずっと、理乃のもの。だよ」
「っ、!」
はあー。と、分かりやすくため息を着いた理乃。耳元で低く囁いてくる。
「可愛すぎて、困る」



