超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。



「お願いだから手荒なことはしないでね……」


「チッ」


舌打ちを打って残念そうにした理乃。何がそんなに残念なのかは想像しないようにしておく。


「ねーねー、名前紗羅ちゃんって言うの?」


話しかけてきてくれたのは、メンバー最年少の堂安 律くん。きゅるきゅるの目で首を傾げて聞いてくる姿は、私より絶対にかわいい。


「っ、うん、そうだよ」


「ふふっ、紗羅ちゃんいい子そう。よろしくねー」


「っ、こちらこそ!」


こんな可愛い男の子が友達なんて、嬉しい!


「え、じゃあ俺も!」

「あ、ずるー。俺も理乃の彼女と仲良くしたい」

「それな!俺も」


私彼女じゃないよって言おうとしたけど、ほかの3人がずいって来て言葉が出なくなった。


そ、それにしてもみんな美形すぎ……。この中に1人だけ芋(私)がいるよ……。いたたまれない……。