超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。



……やっぱり、怒られるよね。職場にまで来るなんて、重いって思われたかな。


「来る途中、危なかっただろ。紗羅が道に迷わないわけがない」


「っ、なんで、当てるの」


「どんだけ見てきたと思ってんの」


笑って頭に手を置いてくる理乃。私の心配をしてくれてただけだということに胸が暖かくなる。


「……え、理乃?」

「は?これが理乃?」


気づくと、女の人も、NOXのメンバーもみんな目を見張るようにしてこっちを見ていた。


っあ、みんないるのに頭撫でられてたっ……!恥ずかしい……。


っていうか、みんなぽかんとして目を丸くしてる。すると突然、NOXのリーダー流川 伊織くんが笑い始めた。


「あははっ、理乃ツボなんだけど!俺女子にそんな話す理乃初めて見たー!あははっ」


それにつられたように、メンバーみんなも笑い始めて、笑いの嵐となる。