超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。



女の人が連れてきてくれた西垣事務所。広すぎ、デカすぎるビルに目を丸くしていると、「入館許可証」という首から下げるタイプのカードが渡されて。



「はい」


付けながらエレベーターに乗って女の人が16のボタンを押す。


上がっていくエレベーターとともに私の心拍数もどんどん急上昇していって。


今から理乃に告白するんだって思うと、不安というか期待というか、とにかく緊張する。


ついてほしくないような思いでいたけど、あっけなく16階についてしまった。


「NOXのメンバーみんないるし、話は通してあるから。でも理乃に期待しちゃダメだよ?ファンにも無愛想がすぎるんだから」



「あはは、ですよねー」


やっぱり事務所の人も知ってるぐらい無愛想なんだ。なんか笑えちゃう。


そんなことをしているうちに、「ダンスルーム」って書かれたオシャレな扉が見えてきて。