岡村くんは事情を知らないから行ってらっしゃーいみたいな顔してるし。


だれか助けて……。


もちろん私の悲痛な叫びは届くわけがなく。引きずられるようにして校庭へ連れていかれた。


「まず最初に聞くけど。あんた、洋介と付き合ったの?」


「っ、とんでもないですっ、付き合ってません!」


「……じゃあ告白された?」


「……はい。遊びだと思いますけど……」


そう言うと先輩はその場にずるずるとしゃがみこんでしまった。


「ちょ、先輩!?」


私もしゃがんで先輩の心配をする。体調、崩しちゃったのかな……。


「っう、」


……え?せ、先輩泣いてる!?


「え!?先輩、どうしたんですか?体調、悪いんですか?」


「っ、ふ、違うの。ただね、洋介はまた私を見てくれなかったんだなって」