時が経つのは早いものであっという間に学校。沈んだ気持ちだから最近は毎日が楽しくなくて、私は生きた屍のよう。


「でさ、そのときに小林くんがね、」


「うんうん」


椎名ちゃんの楽しそうな惚気話を聞くことが唯一の楽しみ。私とは正反対の顔をしている椎名ちゃんを見ると羨ましいなぁ、と思ったり。


小林くんとの仲は順調みたいで、ダブルデートのときは怖い思いもしたけど、行ってよかった。


「ふふ。椎名ちゃんが幸せそうで嬉しい」

「紗羅のおかげだよ。ありがとね」


理乃の話題については、気を使ってくれているのか話すことはなくなった。まだ全然吹っ切れてないから、すごくありがたい。


「如月さーん、ちょっといい?」


「はい」