「あはは、そうだよ。お似合い、だよね」
もう心は冷えきって、乾いた笑いしか出てこない。
私がもうちょっとこの恋心に気づくのが早かったら。そもそも昔、理乃自身とちゃんと向き合っていれば。
後悔の念が溢れて止まらない。気を抜くと涙が溢れそうだから、感情を一生懸命押し殺してる。
「お似合いって。紗羅はほんとうにそう思って……」
「ううん。もういいの椎名ちゃん。理乃のこと、散々振り回しちゃったのは私だし、きっと飽きちゃったんだよ。私が悪いんだし、もう諦める」
━━━━━嘘。
絶対諦められないと思う。中学生のとき、封印したはずの恋心は、もっと大きくなって出てきちゃったから。
理乃への「好き」っていう気持ちは、心の奥でこれからもずっと燻(くすぶ)ると思う。
でも、今更やっぱ好きです、なんて彼女ができてから言っても遅い、から。



