「一桁座れー」
ガタガタ音を立てて半分ぐらいの生徒が座っていく。1桁ってこんなにいるんだ……。
そのあともこの時間は続いて、とうとう私と理乃のみになった。
寄りによって理乃……。負けちゃいそうだなぁ……。
「如月ー、何点だ?」
「……92点、です」
……この公表制度やめてほしい……。目立つの得意じゃないのに……。
うーん、理乃はどうなんだろう?勉強してきたし、勝ちたい……。
「氷室は?」
「97点です」
その瞬間、クラスからどよめきが起こった。それもそのはず、この社会のテストであんな点数をとれるのはとてもすごいから。
ましてや理乃みたいな芸能人はいうまでもなく。
当の本人はクラス1位をとったのには涼しすぎる顔をしているし。
でも……悔しいな……。
唇をキュッと結んで、放課になるチャイムを聞いた。



