超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。



「92」

赤ペンで鋭く書かれた文字。よかった……!自分の中ではいい点数。この前悪かったら必死に勉強したんだよね。


隣の人は諦めたように机に突っ伏している。いつもいいんだから、そりゃあ落ち込むよね……。


どういう声をかけても気に触るようなことしか言えないと思い口をつぐむ。

でも周りを見渡すと、そんな感じの人ばっかりで、ほとんどみんな失望の表情をしていた。「こんなんとけるわけねーよ」とかいって開き直ってる人もいるけど。


「はいじゃあ席立てー」


間違えたところを見直していると毎回恒例のみんなの前での点数公チェックが始まった。


点数低い順に席に座ってくんだけど、だいたい点数分かっちゃうから、取れてない人にとっては地獄なんだよね。