「いや、西橋が俺にスケジュール聞いてきて。土曜日に遊園地のリポートって言ったら変な笑い方してたから」
し、椎名ちゃん……。それって私と理乃が合うようにスケジュール組んだってことだよね……。
もう、ここまでなることを想定して組んでくれたんなら椎名ちゃん恐るべしだよ……。
「俺は西橋に感謝してる。紗羅とこんなにくっつけるなんてすげー嬉しい」
またそう言って鼻をくっつくかくっつかないかのところまで近づけて私の反応を楽しんでる理乃。
「っもう、恥ずかしいのっ……!離れて……!」
言ったのとは裏腹に、手に力が籠ってしまって私が抱きしめ返すみたいになってしまった。
「っ、それは反則……」
スイッチが入ったみたいに、さっきより強い力で抱きしめてきて、更に唇も落としてくる理乃。
何回も、何回も。唇が重なる度に熱が体に浸透していって。
「好き、紗羅。ほんとに好き」
ずっと好きって言われて求められて。息ができない。
私も理乃のキスに何回も応えて、求めてしまって。でもそのたびに理乃が
「もっと、求めて」
耳元で掠れた声で呟いてくるからおかしくなりそう。
でも、
━━━━それが嫌じゃないから、困る。
そんなことを思いながら、私は意識を手放した。



