「俺、前も言ったけど邪魔とか迷惑なんて全く思ってないから。むしろこれで紗羅が邪魔しちゃったとか思う方がやだ」
本当に切なそうな顔で訴えてくる理乃。抱きしめられてる体制なことを今更自覚してくるけど、嫌な感じはなかった。、
「っ、理乃は、どうしてそこまでして、くれるの……?」
「好きだから」
「……え?」
「これも前言ったけど、好きじゃなかったらこんなことしない。紗羅が好きだからこーゆーことする」
真剣で熱っぽい瞳にどう反応していいのか分からなくなる。まだ離れないぬくもりに安らぎを覚えながら言葉を紡ぐ。
「っ、でも、理乃がいっつも色々してくれるのに、私はなにも、返せてなくて……」



