「はい、隣の人と交換採点!」
答えが回されてきたので、テストを隣の人に渡す。隣の人も渡してきたから受け取って間違わないよう慎重に丸つけをしていく。
この人、ほとんど答えかいてない……。
ちらりと横目で見ると、死んだような表情をしながら私のテストの採点を始めてた。
心の中で合唱しながら書いてあるところの丸つけをしていく。
唯一書いてある記号問題は運に託したのか全部「イ」にしてて、1個だけあったから、その人は100点満点中2点になった。
あちゃあ。いつもこんなに悪くない人なのにな……。
隣の人の採点も終わったようで、なぜかこの世のものを見る目じゃない目で回答用紙を渡された。



