よっぽど手が痛いのか、手を抑えてうずくまってる。 「っ、ありがとう。理乃、」 「……とりあえず、帰るぞ。話はそれから」 「うん。お、岡村くん、よかったら使って」 私が岡村くんに出したのはガーゼ。誰かが怪我したとき用にもってたんだよね。 理乃が急かすように手を引いてきたから私は遊園地をあとにした。