━━━━でも、
「ごめんなさい。岡村くんとは付き合えない、です」
「っ、なんで、」
「えっと、うまく言えないんだけどね……。私としては嘘を吐いてまで私に話を合わせてくれるのは、なんというか、」
こう、自分ではうまく言い表せられないけど、理乃なら絶対こういうことしないって思ったんだ。
理乃は私の意見を聞いてくれるけど、嘘は絶対につかない。
知らないものは知らないって言ってくれるし、でも知ろうとしてくれる人。
そんな理乃の姿がうかんだとき、岡村くんとお付き合いはできないって、思ったんだ。
「はぁ」
岡村くんが堂々とため息を吐いた。と、思ったら態度が豹変する。
