「てか紗羅!あんたも氷室くんに一緒のことしてんだからね!しかも氷室くん、告ってるんだから、相当不安だと思うよ」
ビシッと指を突きつけてきた椎名ちゃん。
一緒の、こと。か。
言われてみれば、そうかもしれない。
好きな人の好きな人が誰か分からない状態なんて、不安に決まってる、よね。
だから、私も早く答えを出した方がいいのかも。
「……うん。そうだよね。なるべく早く答えを出せるように頑張る……!」
「おっ。ついにやる気出したか!」
にこっと笑った椎名ちゃん。こーゆーお母さんみたいなところが大好き。
「ねー、西橋さんと如月さんはどー思う?」
突然名前が呼ばれたことにビクッとする。
しかも呼んできたのはさっきまで話題になっていた、小林、くん。



