「んー、そうだといいって願うしかないけどなぁ」
頬を赤らめた椎名ちゃん。恋する女の子っていう感じですっごくかわいい。
教室の真ん中で喋っている小林くん。彼の性格は明るくて、ムードメーカー的な存在。
今だって、女子も男子も関わらず、みんなを巻き込んで笑ってる。
「あそこにいる女子の誰かが好きかもしれないってことだよね……。あー、モヤモヤする」
あそこにいる女の子たちはオシャレだし、男子とも仲がいいから確かにそう思う気持ちも分かってしまう。
「誰か分かんないって1番不安だよね……」
「そう!そーなんだよ、紗羅……」
机にしっかり伏せた椎名ちゃん。でも数秒でバッと顔を上げた。



