超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。




でも、そのあとはとてつもなく大変だった。


ダンスにボーカルのレッスン。芸能界での立ち回り。学校もたまに休んでアイドルになるための準備もした。


幸いメンバーはみんな歳が近くていいやつばっかりだったから、練習は苦じゃなかったけど。


紗羅の前ではどこまでも「かっこいい」男でいたかったから、全く手を抜かなかった勉強、運動も両立させないといけないのはかなり大変で。


辛い時は紗羅の笑顔を思い出して、かっこいいって思ってほしくてひたすらに頑張った。


努力の結果、メインダンサーっていう立ち位置をもらえて俺らのグループがLIVE配信されるとき。


紗羅のことしか頭になかった。これで、やっと俺のこと好きになってくれんのかなって。