超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。



「もうこんな時間ね……。今日は楽しかったわ。また来てね」


「あ、はいこちらこそ……!また来ますね」


「理乃くんも!また来てね」


「ああ、はい」


「ていうか、早くしないと他の男にとられちゃうぞ?」


「分かってますよ。今猛アタック中です」

楽しかったから、あっという間だったなぁ。理乃たちがなにか話しているのを聞いてから嬉しい気持ちでいっぱいになる。


先生に見送られて校舎を出た。


「ね、紗羅。ちょっと寄り道してこ」


「え?」


「いいから」


理乃がそう言って連れてこられたのは学校の敷地内にあるブランコ。


公園にあるものよりずっと古いしずっと小さいけど、小学生のとき理乃とよくここで遊んでいた。