「紗羅、あそこ。すずめいる」


「わ、ほんとだ……!かわいいっ、!」


って、ほだされてる場合じゃない。


━━━朝、1人で気配を消して学校に行こうとしているところを理乃に見つかり、一緒に行くと言ったので、仕方なく登校した私。


うう……。なんであんな時間に起きてるの……。

「そーいえばさ、紗羅が1回すずめ助けようとして木から落ちたことあったよな」


「う……その説はご迷惑をおかけしました」


それは小学校5年生ぐらいの時の登校時の話。すずめのひなが巣から落ちて一生懸命鳴いていて。


私はその巣をいつも見ていて、親鳥がどれだけ世話をしていたかも知っていたからすずめを巣に戻しに行った。



降りるとき、ドジな私は当然落ちてしまって足が痛くて学校に行けず困っていたとき、