「見てみて紗羅!蓮くんに1年生が告白してるよ!」
「えぇ。いつものことじゃないの……?」
昼休み、いちごミルクを最期の1滴まで残すまいと必死に吸ってた私に、そんな当たり前のことを言う友達、西橋 椎名ちゃん。
私は如月 紗羅。ここ月精高校の2年生。いわゆる平凡な一般人。平凡じゃないことと言えば普通の女子高生よりよく食べることかな、あはは……。
「いつものことだけど!それでも言わずにはいられないの!!だって人気俳優がクラスにいてそれを近くで見られるんだよ!?」
そうだねー、というようにコクコクと頷くと椎名ちゃんは満足したように自分のお弁当に手を付け始めた。
このいちごミルクもうなくなっちゃった……。おいしかったらもう1本買いに行こうかな……。
私はすでに家から持ってきたお弁当と、さっき買ったいちごミルクを飲み干した状態。