「レインの防水ポーチと防水バッグは綿貫繊維工業で生産予定でしたよね?」
影沼が茉白に聞いた。
「ええ、綿貫さんのところです。」
「綿貫繊維工業とは取引をやめることにしたので、今から他をあたって下さい。私の方でも探します。」
「え!?取引をやめるってどういうことですか!?」
「…こちらの要望に応える気がないと言われただけです。」
「要望?どんな…」
「茉白さんは余計なことは気にせず、他の工場を探してください。」
「でも、いきなり取引をやめるなんて…」
「利益を出せる工場としか付き合わない、当然のことです。」
影沼は吐き捨てるように言った。
(綿貫さんが…?)
(今まで綿貫さんが理由もなく要望に応えてくれないことなんて無かったけど…)
その日の午後
「どうしてですか!?」
莉子が影沼に声を荒げるのが、社長室の外からも聞こえ、茉白は思わず社長室の側に近づいて様子をうかがう。
「理由がわかりませんか?あなたがスワン用品店に何時間も入り浸って、大した売上をあげていないからですよ。スワン用品店にはもう行かないで下さい。」
影沼が淡々と言う。
「その日は受注が少なくても、後日の受注につながってます!」
———はぁ…
「こんな小さな店にわざわざ出向く時間がもったいない。どうしてわからないんですか?」
「スワンさんは直接の受注かFAXしか注文方法が無いから—」
「それが時代遅れなんですよ。そんな店と付き合う必要は無い。メールでの受注にできないなら取引中止します。」
「そんな」
———ガチャ…
影沼が茉白に聞いた。
「ええ、綿貫さんのところです。」
「綿貫繊維工業とは取引をやめることにしたので、今から他をあたって下さい。私の方でも探します。」
「え!?取引をやめるってどういうことですか!?」
「…こちらの要望に応える気がないと言われただけです。」
「要望?どんな…」
「茉白さんは余計なことは気にせず、他の工場を探してください。」
「でも、いきなり取引をやめるなんて…」
「利益を出せる工場としか付き合わない、当然のことです。」
影沼は吐き捨てるように言った。
(綿貫さんが…?)
(今まで綿貫さんが理由もなく要望に応えてくれないことなんて無かったけど…)
その日の午後
「どうしてですか!?」
莉子が影沼に声を荒げるのが、社長室の外からも聞こえ、茉白は思わず社長室の側に近づいて様子をうかがう。
「理由がわかりませんか?あなたがスワン用品店に何時間も入り浸って、大した売上をあげていないからですよ。スワン用品店にはもう行かないで下さい。」
影沼が淡々と言う。
「その日は受注が少なくても、後日の受注につながってます!」
———はぁ…
「こんな小さな店にわざわざ出向く時間がもったいない。どうしてわからないんですか?」
「スワンさんは直接の受注かFAXしか注文方法が無いから—」
「それが時代遅れなんですよ。そんな店と付き合う必要は無い。メールでの受注にできないなら取引中止します。」
「そんな」
———ガチャ…