ワケありモテ男子をかくまうことになりました。



杏月は一瞬驚いたような顔をしたけれどすぐに笑顔になって、「とうとうゆいこちゃんにもデレデレ期到来か~?」と私をからかってきた。


だけど多分それは、杏月の照れ隠しなのだろう。

お互いの家の中間地点でさよならをして、私はふわふわとした軽い足取りでスーパーに向かった。


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問題は、買い物を終え家に帰る途中で起きた。


「なあ瑛人チャーン、お前、最近家を空けてるそうじゃねえか」

「なんか理由でもあんのー? って、あるに決まってるよな!!」


ギャハハハハ、と下品な笑い方をする男三人組の声がどこからか聞こえてきた。

声のした方に近づいてみると、大柄な男三人が誰かを取り囲んでいるみたいだった。


仲良くしているようには到底見えない。それに、雰囲気もどこか不穏さをにじませている。


これは今すぐにでも去った方が良さそうだな……。

そう、思った時。


「なあ犬飼。……お前、自分がしたこと忘れてねえよな」


腹の底から湧き上がったような低い声が、暗い路地裏に響いた。