すべてが可愛いそのカフェは、もちろんメニューも充実していた。
「え〜何食べる!? 全部美味しそうすぎて迷うんだけどっ」
向かい側のソファでキャッキャと楽しんでいる杏月を見ると、こっちまで楽しい気分になる。
「はは、ほんとだね。えー、じゃあ私、このワッフル食べてみたい」
「ワッフル! いいねえ〜。私は……んーっと、これ!」
綺麗にネイルされた爪で、ふわふわパンケーキを指差した杏月。
私たちはわくわくした気分で注文して、スイーツが出来上がるまでの間おしゃべりに花を咲かせた。
こんなに楽しい気持ちになったのはいつぶりだろう。
久しぶりの高揚感に、私は自分でも驚いていた。
注文したスイーツを綺麗に平らげて、幸せな気分でカフェを出た。
「杏月、今日はありがとう。おかげで久しぶりに息抜きできた」
「こちらこそだよ! ゆいと久しぶりにデートできて私も嬉しかった〜」
そう言いながら杏月がぎゅっと抱きしめてくる。
なんだか気恥ずかしくて、だけど嫌じゃなくて、私はいつもみたいにあしらわずにそっと抱きしめ返した。



